カワサキのロングセラー高速フルカウルツアラーシリーズです。 モデルバリーションの豊富さも有って、右も左も「ZZ-R」と云う程多く見掛ける車でしたが、2000年台後半からは陰り気味かもしれませんが、それでも十分に弾数は多く人気の高い車種と言えるでしょう。
300km/h の領域に市販車として始めて足を突っ込んだ 1100 が居るかと思えば、400 は日本のバイク歴史上最後のフルカウルミドルとなりそうと、いろいろ伝説も作ってきたシリーズです。 250 に関しては、2008年の「Ninja250R」登場で最後のフルカウルクォーターになる事は免れましたが、直系ではなくとも後継車種扱いはされているので、ほとんど似た様な物かもしれません。
この車種は、読み方が渾沌としている事も大きな特徴で、
オーナー、非オーナー、販売店、果てはメーカーの公式な場ですら揺らいだ呼び方をされています。 さらに表記法も「ZZ-R」と「ZZR」の 2種類があり、これも年式やモデルによってバラバラなのです。 困るのは、これがヤマハの XJR シリーズに措ける「ペケジェイアール」の様な、誰もが通称と分かっていて使っているタイプの物ではなく、大抵の人がそれが本当の名前だと思って使っている所です。
この決着は現在以下の様になっています。
これらを踏まえると、2004年式モデルを境にして名前を使い分け、表記はモデル発表やカウルのステッカーに準ずるのが結論になりそうです。 うちでは、伝統的に「ズィーズィーアール + ZZ-R」でやってきたので、これも少し変える必要が有りそうですが。
一度は自分も購入を検討していた車種。 「GPZ250R」譲りの、ハイオクガソリン指定になりそうな超ショートストローク、超高圧縮、超高速回転ツインエンジンを搭載しており、 多少抑えているとしてもツインエンジンとは思えない程ピーキーで、8,000rpm 以上回さないとガッチリとは加速しません。
しかし、上位モデル譲りの車体構成はなかなかの物で、250cc ですから軽さで何でもこなしますが、カテゴリ離れした安定性で平坦路の高速巡航を最も得意としています。
ラフに扱われているのかスクーターにお株を奪われたのか大排気量車に移行したのか、生産終了後に一気に数を減らしている所が気になります。
どっしりした車格が自慢ですが、それ故にエンジンが車体に対して敗北気味。 さらに馬力自主規制の首締めを食らっていますから、ジェントルで非常に落ち着いているとも言えるものの、正直じれったい感じがします。 徐々にスーッと加速して巡航に乗せる走り方が似合うので、クルーザー的な性格としては良くできています。
カウルポケットが鍵付きの物しかないのは、ちょっと不便かもしれません。
知人の愛車。
「ZZ-R400」と共通の車体(重量も同じ)で、およそ倍の馬力を持つエンジンを載せているため、400 とは打って変わってかなりのパワー感が有ります。 知人の物はラムエアのない頃(おそらく 1994年前後)のもので高年式とは多少違っているとは思いますが、ガサツで機械っぽさが溢れており、6,000rpm までは鼻歌混じりにコントロールできるものの、そこから一度トルクが化け、8,000rpm からは視界が歪みます。 この方が車格に合ったフィーリングと言えるでしょう。
日本では排気カテゴリのせいも有って、相当マイナーな存在です。 逆輸入車の「ZZ-R」と言えば「ZZ-R 1100」と云うイメージも先行していますし、1990年代後半に日本で 600cc カテゴリの認知度を上げたのは、ホンダの「CBR600F」ですしね。 カワサキ自身も 2000年代からはよりスポーティーな「ZX-6R」を並行して抱えていたので、本当に不遇の存在になっていました。
現在、旧スタイルのまま売られている物は有りませんが、北米では 2004年辺りの年式の「ZX-6R」ほぼそのものが「ZZ-R600」の名前で売られています。 また、一部の国の制度に合わせるために、500cc 版の「ZZ-R500」が存在したそうです。
「ZX-12R」や「ZZR1200」の発売まで、長らくカワサキの旗艦として愛されてきた名車です。 「ZX-10」の血を受け継いでどこよりも早く市販車で 300km/h を目指す超高速巡航ツアラーとして開発され、特徴的なデザインと車格を持ち、高い地位を確立しています。
2002年に、4眼ライト等の大胆なデザインの変更を含むフルモデルチェンジで一新された「ZZ-R」ですが、何と言っても私がビックリしたのはメーター回り。
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「別に真新しさは無い」と云う気がするかもしれませんが、自分に言わせてみれば、これ程までに整然としていて完璧なメーター回りは見たことが有りません。
各社が猫も杓子もデジタルメーターへ移行する中、
この様な構成で、視認性抜群。デザインも洗練されています。 距離計関係まで含めて頑なにフルアナログメーターを採用したカワサキには、厚い敬意を表したいと思います。 是非メーターだけください。(ぉ いや、本当に。(おぉ
これだけでなく車体デザインも気に入っていて、特にシルバーは「所持しても構わないかも」と若干本気で思わせられる程です。 珍しく、真正面と真後ろが好きなんですよね。
ただ、「ZZ-R1100」のカリスマが残り続けるカワサキファンの間では今一つ評判が芳しくなく、4年後にはあっさりと「ZZR1400」に取って替わられてしまいました。
「GSX1300R 隼」の様な「うぎゃー」と叫びたくなる様な加速はしないのは、
どれなんでしょうね?
そろそろ「ZZ-R1100」のカリスマが忘れられてきた事と、1400 という分り易い排気量でフラグシップ扱いになった事から(「ZZR1200」は、「ZX-12R」のサブモデルの様に扱われていました)、割合好調なセールスを記録している様です。
| 車種 | ZZ-R250(国内仕様 1997年式) | ZZ-R400(国内仕様 1997年式) | ZZ-R600(逆輸入 1999年式ラムエア導入後) | ZZ-R1100 の主な諸元(逆輸入 1999年式(D1)) | ZZR1200(逆輸入 2004年式(マレーシア仕様)) | ZZR1400(逆輸入 2006年式(マレーシア仕様)) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 型式 | EX250H | ZX400N | - | - | ZXT20C | ZX1400A6F |
| 全長 | 2,050mm | 2,070mm | 2,165mm | 2,160mm | 2,170mm | |
| 全幅 | 700mm | 695mm | 730mm | 755mm | 760mm | |
| 全高 | 1,125mm | 1,175mm | 1,205mm | 1,245mm | 1,170mm | |
| 軸距 | 1,405mm | 1,430mm | 1,495mm | 1,505mm | 1,460mm | |
| 最低地上高 | 135mm | 120mm | 110mm | ? | ? | |
| シート高 | 760mm | 780mm | 800mm | |||
| 乾燥重量 | 146kg | 195kg | 233kg | ? | ? | |
| 乗員定員 | 2人 | |||||
| 燃料消費効率 | 47.0km/ℓ(50km/h 定地走行テスト値) | 43.0km/ℓ(60km/h 定地走行テスト値) | ? | ? | ? | ? |
| 最小回転半径 | 2.8m | 2.8m | 2.7m | 3.0m | ? | ? |
| エンジン種類 | 水冷4サイクルDOHC4バルブ並列2気筒 | 水冷4サイクルDOHC4バルブ並列4気筒 | ||||
| 総排気量 | 248cc | 399cc | 599cc | 1,052cc | 1,164cc | 1,352cc |
| 内径×行程 | 62.0mm × 41.2mm | 57.5mm × 38.5mm | 64.0mm × 46.6mm | 76.0mm × 58.0mm | 79.0mm × 59.4mm | 84.0mm × 61.0mm |
| 圧縮比 | 12.4 | 11.2 | 12.0 | 11.0 | 10.6 | 12.0 |
| 最大出力 | 40ps(29.4kW)/ 12,500rpm | 53ps(39.0kW)/ 11,000rpm (1990年式当時58ps(42.7kW)/ 12,000rpm) | 100ps(73.6kW)/ 12,000rpm | 147ps(108.1kW)/ 10,500rpm | 155ps(114kW)/ 9,800rpm (ラムエア加圧時163ps(120kW)/ 9,800rpm) | 190ps(140kW)/ 9,500rpm (ラムエア加圧時200ps(147.1kW)/ 9,500rpm) |
| 最大トルク | 2.4kgf·m(23.5N·m)/ 10,000rpm | 3.8kgf·m(32.3N·m)/ 9,000rpm (1990年式当時3.7kgf·m(36.3N·m)/ 10,000rpm) | 6.5kgf·m(63.7N·m)/ 9,500rpm | 11.2kgf·m(109.8N·m)/ 8,500rpm | 13kgf·m(125N·m)/ 8,200rpm | 15.7kgf·m(154N·m)/ 7,500rpm |
| キャブレター型式 | KEIHIN CVK30 | KEIHIN CVKD30 | ? | KEIHIN CVK36 | KEIHIN CVK40 | 電子制御燃料噴射式 |
| 始動方式 | セルフ式 | |||||
| 点火装置方式 | フルトランジスタ式バッテリー点火 | 電子進角式トランジスタ | ||||
| 潤滑方式 | ウェットサンプ式 | |||||
| 潤滑油容量 | 1.9ℓ | 3.7ℓ | 3.2ℓ | 3.5ℓ | 4.2ℓ | ? |
| 燃料タンク容量 | 18.0ℓ | 24.0ℓ | 22.0ℓ | |||
| クラッチ形式 | 湿式多板コイルスプリング | |||||
| 変速機形式 | 常時噛合式 6段リターン | |||||
| 変速比 1速 | 2.600 | 3.166 | 3.166 | 2.800 | 2.733 | ? |
| 変速比 2速 | 1.789 | 2.125 | 2.125 | 2.055 | 1.947 | ? |
| 変速比 3速 | 1.409 | 1.666 | 1.666 | 1.590 | 1.590 | ? |
| 変速比 4速 | 1.160 | 1.380 | 1.380 | 1.333 | 1.333 | ? |
| 変速比 5速 | 1.000 | 1.217 | 1.217 | 1.153 | 1.153 | ? |
| 変速比 6速 | 0.892 | 1.083 | 1.083 | 1.035 | 1.035 | ? |
| 減速比(一次 / 二次) | 3.086 / 3.357 | 1.901 / 3.466 | 1.792 / 3.000 | 1.637 / 2.588 | 1.637 / 2.588 | ? |
| スプロケット | 前 14T / 後 47T | 前 15T / 後 52T | ? | 前 17T / 後 44T | ? | |
| キャスター角 | 26°50′ | 24°50′ | 23°30′ | 26°30′ | 25° | 23° |
| トレール量 | 88mm | 96mm | 107mm | 104mm | 94mm | |
| タイヤ(前) | 100 / 80-17(52S) | 120 / 60ZR17 | 120 / 70ZR17 | 120 / 70ZR17(58W)(リム径3.50in) | 120 / 70ZR17 | |
| タイヤ(後) | 140 / 70-17(66S) | colspan="2"160 / 60ZR17 | 180 / 55ZR17 | 180 / 55ZR17(73W)(リム径5.50in) | 190 / 50ZR17 | |
| ブレーキ形式(前) | 油圧式 S ディスク⌀300mm | 油圧式 W ディスク(⌀300mm) | 〃 | 〃(⌀310mm) | 〃(⌀320mm) | 〃(⌀310mm) |
| ブレーキ形式(後) | 油圧式 S ディスク⌀220mm | 〃(⌀240mm) | 〃 | 〃⌀250mm | ||
| 懸架方式(前) | テレスコピック式(正立・インナーチューブ⌀37mm) | 〃(正立・インナーチューブ⌀41mm) | 〃(正立) | 〃(正立・インナーチューブ⌀43mm) | 〃(正立・インナーチューブ⌀43mm・トラベル 117mm) | |
| 懸架方式(後) | ユニトラックスイングアーム式・ショックアブソーバ 1本 | 〃(トラベル 122mm) | ||||
| 制動停止距離 | 13.5m(50km/h) | - | - | - | ||
| ハンドル切れ角 | 左右 32° | 左右 34° | ? | ? | 左右 33° | 左右 30° |
| フレーム形式 | ダイヤモンド | |||||
| 発売日 | 1990年3月 | 1990年3月 | ? | 1990年 | 2002年2月 | 2006年 |
| メーカー希望小売価格・標準価格 | 499,000円 | 679,000円 | 920,000円〜1,080,000円 | 1,080,000円〜1,200,000円 | 1,250,000円 | - |