現行車種では最もスタンダードな大型ネイキッドとして長く変更無く売られ続けている車種です。 ライバル車種よりは軽量で乗り易く、ベースになったのは「ZRX1100」ですが、1200 化してもエンジン以外はほぼ変わっていません。
ZRX シリーズの車体をそのままに、ハーフカウルを纏ってヨーロピアンタイプに仕立てた車種で、他にライバルらしいライバルが国内仕様では無かったため、スタンダードなリッターマシンとしてニッチな売れ行きをマークしていた気がします。
2003年に一度試乗し、
が、当時の自分にはかなり辛いフィーリングだったのですが、スペックに見合う物を兼ね備えています。 数値上ではカウルレスモデルやビキニカウルモデルとほとんど差が有りませんが、ヤマハ「FZ1 / FZ1 Fazer」同様に重心差に因るハンドリングの違いが多少有るものと思われます。
カウル以外に特に目立った装備が無いため、使い勝手はそれなりの様子。
試乗は 2008年。 走り初めから随分と穏やかな印象で、キャブレターモデルである事からも反応は自然。 まだ大型慣れしていない「ZRX1200S」試乗の時にもエンジンに振り回された記憶は無いため、この様な特性と見て構わないのでしょう。 薄いと言えば薄く、滑らかと言えば滑らかと云う、典型的な国内仕様リッター車輛です。 ヤマハ「FZ1 / FZ1 Fazer」程ではないにしろ軽快感も強く非常に乗り易くて、マイナーチェンジすらほとんどされなかった完成度の高さが窺えます。
ただ、「制限速度範囲内でホンダ「CB750」とそんなに変わるのか?」と訊かれるとそうでもないので、「1,164cc 有っても仕方が無い」と云う感じはどうしても有ります。 キンキンに回し切った「ZRX(400cc)」は、街中ではそれなりに良い勝負をしてしまうでしょうし。
その適当なポテンシャルから、法律や慣例を無視すれば「CB750」亡き後の大型二輪免許教習用車輛穴埋めに向いていると思うのですが、どうでしょうね。
キャブレターのままでは排ガス規制強化に対応できなかったため、「ZRX1200R」は2008年で生産中止となりましたが、インジェクション化の他、多数の改良を施した「ZRX1200 DAEG(ダエグ)」を 2009年2月1日に発売されました。
変更部分は多い様なのですが、飽くまでも日本国内専用設計に拘って見た目に関してほとんど手を加えず、 試乗した感想も、自分にはキャブレター的なダルい反応が無くなって俊敏な反応をするインジェクションらしさが加わった以外の大きな差を感じなかったので、概ね移行はすんなり進んで行きそうです。 しかし、出力特性はやや高回転が伸びる形になったので、この位の数値差だと、普段旧型を愛車としている人には結構な差として感じられるかもしれません。 それでも順当な変化であり、「日本国内向けとしての味付けの強さはほとんど変わっていない」と言えると思います。
ホンダの「CB1300 シリーズ」やスズキ「バンディット1250 シリーズ」とは巧く住み分けて行けそうですが、ホンダが発売する予定の「CB1100」とは激しい派閥争いを繰り広げそうです。
| 車種 | ZRX1200R(国内仕様 2008年式) | ZRX1200S(国内仕様 2003年式) | ZRX1200 DAEG(国内仕様 2009年式) |
|---|---|---|---|
| 全長 | 2,120mm | 2,150mm | |
| 全幅 | 780mm | 770mm | |
| 全高 | 1,150mm | 1,230mm | 1,155mm |
| 軸距 | 1,465mm | 1,470mm | |
| 最低地上高 | 135mm | ||
| シート高 | 790mm | 795mm | |
| 乾燥重量 | 224kg | 228kg | ? |
| 車輛重量 | ? | 246kg | |
| 乗員定員 | 2人 | ||
| エンジン種類 | 水冷4サイクルDOHC4バルブ並列4気筒 | ||
| 総排気量 | 1,164cc | ||
| 内径×行程 | 79.0mm × 59.4mm | ||
| 圧縮比 | 10.1 | ||
| 最大出力 | 95ps(70kW)/ 7,500rpm | 110ps(81kW)/ 8,000rpm | |
| 最大トルク | 10.3kgf·m(101N·m)/ 3,500rpm | 10.9kgf·m(107N·m)/ 6,000rpm | |
| キャブレター形式 | KEIHIN CVK36 | 電子制御式フューエルインジェクション | |
| 始動方式 | セルフ式 | ||
| 点火装置方式 | トランジスタ | ||
| 潤滑方式 | ウェットサンプ | ||
| 潤滑油容量 | 3.5ℓ | ||
| 燃料タンク容量 | 18ℓ | 18ℓ(ハイオク) | |
| 変速機形式 | 常時噛合式 5段リターン | 常時噛合式 6段リターン | |
| 変速比 1速 | 2.733 | 2.733 | |
| 変速比 2速 | 1.947 | 1.947 | |
| 変速比 3速 | 1.478 | 1.590 | |
| 変速比 4速 | 1.192 | 1.333 | |
| 変速比 5速 | 1.035 | 1.153 | |
| 変速比 6速 | - | 1.035 | |
| 減速比(一次 / 二次) | 1.637 / 2.470 | 1.613 / 2.444 | |
| スプロケット | 前 17T / 後 42T | 前 18T / 後 44T | |
| トレール量 | 106mm | 100mm | |
| タイヤ(前) | 120 / 70ZR17(58W) | ||
| タイヤ(後) | 180 / 55ZR17(73W) | ||
| ブレーキ形式(前) | 油圧式 W ディスク | 油圧式 W ペータルディスク(⌀310mm) | |
| ブレーキ形式(後) | 油圧式 S ディスク | 油圧式 S ペータルディスク(⌀250mm) | |
| 懸架方式(前) | テレスコピック式 | ||
| 懸架方式(後) | スイングアーム式・ショックアブソーバ 2本 | ||
| フレーム形式 | ダブルクレードル | ||
| 発売日 | 2001年(1200 化) | 2009年2月1日 | |
| メーカー希望小売価格 | 1,023,750円 | 1,005,000円 | 1,120,000 〜 1,140,000円 |